南米料理は先住民族と移民の料理が混淆して生まれたものがたくさんあります。 このパステル・デ・チョクロもその典型的な例。一説によるとコンキスタドール(スペインのアメリカ大陸征服者)が現地の料理人に ミンスミート(現在は刻んだドライフルーツにスパイスを加えたものですが、 19世紀までは肉も入っていた)入りのエンパナーダ(さまざまな具を包んだスペインのパイ)を作らせたところ、 小麦粉の生地の代わりにマプチェ族(チリ中南部からアルゼンチン南部に住むアメリカ州の先住民)が食べている ウミータ(トウモロコシの粉を練ってトウモロコシの葉で包み蒸したちまき状のもの)で代用したことから、 この料理が生まれたそうな。 料理名のパステルとはスペイン語でパイ、チョクロはこの料理で使われる甘味のない白い大粒のトウモロコシの名前です。 スパイシーなビーフ、チキン、ドライレーズン、茹で卵、オリーブをコーンペーストで包んで焼き上げた、 チリの代表料理をお楽しみ下さい。 |