<<旅のメニューが変わります>>
 アゼルバイジャン料理特集

サラーム!(こんにちは!)カスピ海と黒海に挟まれたコーカサス地方。アゼルバイジャンはその東側に位置する北海道よりやや大きな国です。人口は東京都民よりやや少ない約900万人。その9割以上を占めるアゼリー人はトルコ人やウズベキスタン人と同じトュルク系民族で、自ずと料理も中央アジアから中東にかけて広い範囲の影響を受けて来ました。僕たちが現地を旅して受けたその印象はまさしく歴史の表す通り、トルコやペルシャ(イラン)の料理をベースに、スパイスとハーブを巧みに組み合わせた、意外とマイルドなもの。今回はその中から2015年のパート1にスープを加え、クタブの具も変えてご紹介しましょう。

期間 2019年4月3日(水)〜6月末(予定)

Dovga

ドゥブガ 
                   <<前菜>> 550円

日本でヨーグルトと言えばデザートの文脈ですが、世界的に見るとこれは少数派。バルカン半島から中東、コーカサス地方では一般的に料理の素材の一部として使われています。なかでもスープはブルガリアのタラトール、トルコのヤイラチョルパなどと並び、アゼルバイジャンでもドゥブガが大抵のレストランのメニューにありました。今回はこのコリアンダーとミントが香る冷製のヨーグルトスープから始めてみませんか?

garídes saganáki

クタブ
                  <<前菜>> 900円

クタブは薄い小麦粉の皮で様々な具を包み、バターで香ばしく焼き上げた前菜。前回は数種類のハーブが入ったものをご紹介しましたが、パート2では、ジューシーなラムの挽肉を入れたバージョンを再現してみました。表面を彩るのはスマック(中東でポピュラーな干し梅を思わせる風味の乾燥フルーツ系スパイス)。 ガーリックヨーグルトソースを添えて熱々を召し上がれ。

Gyurza

ギューザ
                  <<前菜>> 1100円

ユーラシア大陸に広く分布する餃子のような食べ物。ここアゼルバイジャンでも、もちもちの皮にラム肉がぎっしり詰ったギョーザならぬギューザがありました。そのルーツを探す僕らが困ったのは、名前の由来を現地で訊いても「ギューザは昔からギューザだよ」と返された上に、独特な皮の包み方の意味も謎に終わったこと。この料理がどこからどのように伝わって来たのか?醤油ではなく、バターソースとスマックを振りかけて食べながら、皆さんも一緒に考えてみて下さい。

Kyufta Bozbash

キュフタ ボズバシュ
                  <<主菜>> 1700円

西アジア各国でよく耳にするコフタ、クフタ、キョフテというミートボール全般を表す言葉。アゼルバイジャンでもキュフタと呼ばれるそれは、ペルシャ語で「打つ、挽く」を意味する kuftan が転訛したものと言われています。 それに続く言葉はアゼリー語で boz(灰色)、bash(頭)ですから、見たなりが名前となった料理なのですね。 牛ひき肉でドライプルーンを包んだミートボールがミントの香るあっさりしつつも滋味深いスープに浮かんでいます。スプーンでつぶして両方一緒に召し上がれ!

 

 今回のおすすめチュニジアワイン

日本でワインの産地と言えばフランス、イタリア、スペインあたりが有名ですが、実はこの3カ国ともにワイン作りを学んだのはチュニジアだったという説があります。確かに2000年以上前のカルタゴと呼ばれていた時代の話とはいえ、このワインの完成度を味わうと、あながち俗説とは言い切れない気がします。今回はアゼルンバイジャン料理とベストマッチの3本に食後酒を合わせてご紹介しましょう。

白 メイン・クリペア・ブラン      3400円
フランスのシャルドネとはちょっと違う、ボディの厚みが魅力的な白。

ロゼ グリダマメット           3300円
魚介類から肉料理まで守備範囲の広いフルーティでドライなロゼ。

赤 クルビスルージュ          3700円
凝縮された干しブドウを彷彿させるフルボディタイプ。

食後酒 ブハー   グラス 500円
イチジクで作ったほんのり甘く香り深い食後酒。36度

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