<<旅のメニューが変わります>>

 ポーランド料理特集

日本では馴染みの薄いポーランド料理。
現地を旅して受けた印象を簡潔に表せば「地味だけど美味しい!」となりましょうか。
それというのもレストランでメニューに並ぶ料理ですら、
そのルーツは家庭のキッチンで脈々と受け継がれてきたものだからです。
しかしながら、季節ごとの素材の良さを活かし、
周辺諸国や交わりを持った他民族の食文化を巧みに取り入れた料理は、
単なる素人仕事の集成に留まることはありませんでした。
今回は数ある素晴らしい料理の中から、
最もポーランドを感じさせる3品をご紹介しましょう。

期間 2015年10月1日(木)〜12月末日(予定)

Pierogi z Barszczem

クラクフ風ピエロギ ズ バルシュタム 
                             800円

まずは僕たちが探し続ける世界の「ギョーザ」から始めましょう。ロシアのペリメニが伝わって変化したと言われるピエロギ。今では専門店があるほどポーランドの国民食となっています。調理方法は茹で、焼きの双方があり、中身も挽肉から始まって、ソテーしたキノコ、チーズ、マッシュポテト、はてやコンポートを包んでサワークリームソースを添えたデザートまで、様々なバリエーションがありました。ととら亭では、もう一つの代表的な料理である鮮やかなビーツのスープに、キノコとチーズのピエロギを入れたバージョンでご紹介しましょう。

Bigos

ワルシャワ風ビゴス 
                            1000円

ピエロギと並んで、どのレストランでも必ず見かける定番中の定番。周辺諸国と食文化の本家争いが絶えないポーランドですが、この料理には譲れない自信があるそうです。その所為か、どこで食べても味のばらつきが殆どありませんでした。自家製のベーコン、ドライマッシュルーム、プルーンなど、様々な素材をザワークラウトと一緒にじっくり煮込んだ滋味あふれる一品。不思議だったのは、時にはハンドボール大のライ麦パンをくり抜いてビゴスを詰める、ボリューム満点のこの料理が、メニューの前菜欄に載っていたこと。そこで味は再現していますが、量は日本サイズにしています。

Zrazy

ワルシャワ風ズラズィ                                                  1500円

中世まで遡る歴史を持つ、薄い肉で具を巻き、柔らかく煮込んだこの郷土料理。今では街ごと、家庭ごとに様々な素材とソースのバリエーションがあります。今回ご紹介するのはワルシャワの美しい旧市街で出会ったバージョン。ポークとピクルス、マッシュルームを組み合わせた、旨みと仄かな酸味が絶妙に調和する逸品です。お供はソバの実を炒って茹で上げた香ばしいカーシャ。これはポテトやザワークラウト以上に色々なシーンで登場する付け合わせの人気者でした。日本人ならソバと言えば麺類になりますが、所が変われば、こんな食べ方もあるのですね。食文化の違いをお楽しみ下さい。

Zlahtina and Frankovka

お勧めワイン                          

ポーランドのお酒と言えば、ビールとウォッカ。ワインも南部の一部で白が作られているようですが、残念ながら現地で見かけることはありませんでした。そこでポーランドの料理と素晴らしいマリアージュが期待できる、個性的なクロアチアのワインをお勧めしましょう。

フランコフカ                     3400円

バルサムと樽の濃い香りからフルボディタイプのような第一印象を受けますが、飲んでみるとタンニンはほど良く、実にまろやかな口当たり。このアンバランスさがユニークな赤ワインです。

ジェラフティナ                     3400円

フランコフカとは逆に、フルーティで瑞々しい香りから軽めのワインと思いきや、ドライでもボディにしっかりした厚みがあり、余韻の長い白ワイン。ピエロギだけではなく、肉料理のビゴスやズラズィとの相性も抜群。

Copyright 2010-2015 TOTORA-tei All Rights Reserved